- マフィアの世界ならではのシリアスなストーリー
- キャラクターの“違う一面”がたくさん見られる
- BGMがかっこいい
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はじめに
- イタリアンマフィアという設定に惹かれる
- シリアスなストーリーが好き
- ストーリーが濃い恋愛ゲームを楽しみたい
- メインキャラクターの中に好きな声優さんがいる
- プロモーションムービーの音楽や雰囲気が好き
『ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-』とは?
オトメイトの恋愛ゲーム。
原画・イラストは RiRi さん、シナリオは かずら林檎 さん、ディレクターは 高村旭 さん。
Vita版・Switch版・スマホ版 の違い
Vita版 ≦ Switch版 = スマホ版
『ピオフィオーレの晩鐘』は、2018年にPS Vita版が発売され、2019年にNintendo Switch版が発売されました。その移植の際に追加要素が加わり、タイトルが『ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-』となりました。
詳しくは:『ricordo』の追加要素(記事後半に移動します)
2021年に配信された『ricordo』のスマホ版でも、Switch版と同じ内容の本編と追加要素を楽しむことができます。
ちなみにタイトルについてですが、イタリア語で「pio=敬虔な」「fiore=花」で、「ピオフィオーレ」は主人公のことを指しているそうです。
『ricordo』と『Episodio1926』の違い
『ricordo』 → 『Episodio1926』
2020年に発売された『ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926-』は、『ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-』の続編です。
2022年7月に、『Episodio1926』のスマホ版も配信されました。
製品情報
Nintendo Switch版
タイトル | ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo- |
対応機種 | Nintendo Switch |
ジャンル | 女性向け恋愛ADV |
発売日 | 2019.07.25 |
CERO | 「D」(17才以上対象) |
※Switch Liteでも遊べます。
スマートフォン版
※キャラクターの個別ルートを読むには、購入が必要になります。
ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-
IDEA FACTORY CO., LTD.posted withアプリーチ
タイトル | ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo- for iOS & Android |
対応OS | iOS 10.0以上 / Android 7.0以上 ※日本国内で販売されている端末のみ |
ジャンル | 女性向け恋愛アドベンチャー |
配信日 | 2021.02.15 |
PS Vita版もありますが、今からプレイされる方には、『ricordo』の追加要素が楽しめる、Switch版かスマホ版がおすすめです。
ストーリー
すべての秘密は その街に眠っている━━
引用元:公式サイト(https://www.otomate.jp/piofiore/)
時は、20世紀初頭。
舞台は、第一次世界大戦直後の南イタリア『ブルローネ』。
この街を支配するのは、ブルローネ・マフィアと呼ばれる3つの組織。
ブルローネで静かに暮らす主人公『リリアーナ』は、
とある事件をきっかけにいずれかの組織へと身を寄せることとなる。
なぜ彼女が狙われるのか。
なぜ彼女は求められるのか。
期せずして鍵を握る存在となった『リリアーナ』は非日常へと巻き込まれていくーー。
ストーリーのおすすめポイント
#1925年 #南イタリア #マフィア3組織
世界観や時代背景がとても丁寧に作り込まれています。
また、美味しそうな料理がたくさん登場したり、挨拶レベルですがイタリア語の台詞が聞けたり、イタリアを楽しめる要素が多いと思います。「グラッツィエ(※)」が素敵です。※ イタリア語の「ありがとう」
キャラクター
プロフィール詳細(年齢・身長・誕生日・血液型)は、スタッフブログ(http://blog.otomate.jp/piofiore/)より。ON/OFF式にしてあるので、気になる方はチェックしてみてください!
メインキャラクター
ダンテ・ファルツォーネ(CV. 石川界人さん)
「俺たちは【名誉ある男】だ。
引用元:公式サイト(https://www.otomate.jp/piofiore/)
無関係の者を殺すつもりはない」
ファルツォーネ・ファミリーのカポ(ボス)。
5年前、父親の急死により、若くしてカポを継いだ。
ブルローネ最大のマフィア。構成員は末端まで純イタリア系のみで、カポは代々世襲制。血筋と掟を重んじる組織。
ダンテのおすすめポイント
クールで真面目、紳士。まだ若いながらも厳格に組織をまとめるカポで、メインヒーローらしいかっこよさ・魅力がたっぷりのキャラクター。
“運命”という言葉がぴったりなストーリーを、ぜひダンテのルートで!
ギルバート・レッドフォード(CV. 森久保祥太郎さん)
「これはただのプレゼントだ。
引用元:公式サイト(https://www.otomate.jp/piofiore/)
あんたは笑って受け取ってくれれば、それでいい」
ヴィスコンティ一家のボス。
マフィアのボスという存在でありながら、街の人たちから慕われている。
ファルツォーネの純血主義に反発し離反した一派が作った組織。構成員は血筋や国籍関係なく、有能であれば幹部にも登用される。
ギルバートのおすすめポイント
ダンテとはまた違った意味で、ヒーロー。大人の余裕があって、カリスマ性で組織を引っぱるボス。この人についていけば大丈夫って思える、そんなキャラクター。
ルートは、そんなギルバートの隣でブルローネの事件の真相に近づいていく話。
楊(CV. 岡本信彦さん)
「おまえはもう、狩られた獲物だ。
引用元:公式サイト(https://www.otomate.jp/piofiore/)
いつでも好きに食い荒らせる餌に過ぎない」
老鼠の首領。「楊」の読みは「ヤン」。
公の場に顔を出すことはほとんどなく、その素性は謎に包まれている。
チャイニーズマフィア「六凰会」の下部組織。構成員は暴力・抗争を好み、支配地区の治安は悪化し続けている。
楊のおすすめポイント
圧倒的に危険な人。自分が愉しいと思うことのためならなんでもするし、自分の命を賭けても構わない、そんなキャラクター。
怖いと思う気持ちは残っているのに気付けば少しずつ惹かれている、そんな不思議な感覚を、楊のルートでは楽しめると思います。
ニコラ・フランチェスカ(CV. 木村良平さん)
「あまり信じすぎてはいけないよ、
引用元:公式サイト(https://www.otomate.jp/piofiore/)
僕は悪い人間だからね。何せ犯罪者だ」
ファルツォーネ・ファミリーのアンダーボス(No.2)。ダンテの従兄であり、右腕。
5人の中で唯一、組織を支える立場の人。
ニコラのおすすめポイント
一言で表すなら“ずるい人”。(褒め言葉です。)
優秀で器用で、周りをよく見ているし気遣いもできる。でも自分のことには踏み込ませず、笑顔で本心を隠す、そんなキャラクター。
その笑顔の裏には何があるのかは、ぜひニコラのルートで!
オルロック(CV. 豊永利行さん)
「強硬手段を取ったことは……、ごめんなさい。
引用元:公式サイト(https://www.otomate.jp/piofiore/)
けど、これはあなたを守るため、です」
3組織に出入りする情報屋。謎の多い存在。
5人の中で唯一、マフィアではなく、主人公よりも年下。
オルロックのおすすめポイント
可愛い。癒やし。ですがルートが断トツでシリアス。BADエンドのしんどさには定評があります。
生い立ちや背負っている特殊な使命ゆえに、感情があまり表に出なかったり知らないことが多かったり。
主人公と出会うことでの変化が一番大きいキャラクターだと思うのですが、その変化や成長は、ぜひオルロックのルートで!
※ 5人のルートのほかに、隠しルートも存在します。
5人それぞれのルートに「事件」と「真相」といえるものはあるのですが、最後のルートまで読むと見えてくる真相があるので、最後まで新鮮にストーリーを楽しめます!
主人公
リリアーナ・アドルナート(CV. なし)
物心ついた頃から、教会で暮らしている。
引用元:公式サイト(https://www.otomate.jp/piofiore/)
とある事件をきっかけに、ブルローネマフィアに関わることになる。
自身の家族のことや、生い立ちについての一切を知らない。
名前変更可能。苗字・名前・愛称(デフォルトは「リリィ」)を設定でき、デフォルト設定のままだと、他のキャラクターたちから音声ありで呼んでもらえます。
「シニョリーナ」(イタリア語で「お嬢さん」のような意味)と呼ばれることもあり、相手との親密度であったり、台詞に込められた意味であったりで、主人公の呼び方が使い分けられていたのが素敵でした。
マフィアの争いに巻き込まれる一般人なので“守られる主人公”ではありますが、芯がしっかりしていて、意外と度胸もあります。
また、イベントCG(スチル)での衣装がたくさんあったのが印象的で、それがどれも本当に綺麗で、見ていて楽しかったです。
ここまでの6人以外に、サブキャラクターもたくさん登場します。
ここでは紹介しきれないので、気になる方はぜひ公式サイトを見てみてください。
おすすめポイント(全体感想)
マフィアの世界ならではのシリアスなストーリー
「乙女ゲームなのにこんなに重い展開が…!」と驚くことは多かったのですが、シビアな部分もしっかり描かれていて、ストーリーにメリハリがあるところがとても好きになりました。
※ 年齢制限のCERO:Dは、恋愛要素よりも、マフィア要素(戦闘だけでなく拷問や薬物の描写もあります)が大きいと思います。
キャラクターの“違う一面”がたくさん見られる
個別ルートにほかのメインキャラクターが敵として登場することが多いです。
作品全体を通して各キャラクターのいろいろな表情を見ていく中で、それぞれの個別ルートで「恋をしたらこんな一面もある、こう変わるかも」というのを知っていく感じが楽しかったです。
BGMがかっこいい
これは、気になった方はぜひ、公式サイトから見られるプロモーションムービーを見てみてください!音楽だけでなく、作品全体の雰囲気がよくわかると思います。キャラクターPVも同じページで見られます。
これら3つ以外にも、
- 絵が綺麗
- お芝居がどのキャラクターも素敵
- ゲーム全体のデザインがおしゃれ
- 続編がある
というのもおすすめしたいポイントです。
おすすめ攻略順
公式で2つのパターンが紹介されています。
最初に読めるのはダンテかニコラで、ギルバートは最後に読めるようになるという仕様です。
①ダンテから始める場合(最初に秘密を知りたい方向け)
ダンテ→楊→ニコラ→オルロック→ギルバート
②ニコラから始める場合(謎は取っておきたい方向け)
ニコラ→楊→ダンテ→オルロック→ギルバート
これらは参考のひとつという感じで、気になるキャラクターのルートから読んでいって大丈夫ですが、「オルロックルートはダンテルートクリア済みの状態でプレイするほうがいい」とのことでした。
※ 引用元:スタッフブログ Episodio11(http://blog.otomate.jp/piofiore/article/2018/0828-4133.php)
あくまで私の感覚ですが、それぞれのルートに“違う種類の面白さ”があるため、基本的にはどんな順番で読んでも他のルートの楽しさが損なわれることはないと思います。
その上で強いて言うなら、②をおすすめしたいです。
(理由はいくつかありますが、ネタバレなしの説明が難しいので1点だけ挙げると、)ダンテのルートで明かされる「秘密」は、とっておいたほうが楽しめるかなと。
ちなみに私は「ニコラ→ダンテ→楊→オルロック→ギルバート」の順で進めました。
ニコラのルートを読んでダンテとニコラの関係性が好きになったので次にダンテのルートを読みましたが、2人は同じ組織のキャラクターなので、どのルートも新鮮に楽しめるようにと考えると、お薦めとしてはやはり②かなと思います。
ゲームシステム
エンドは各キャラクター3種類の大ボリューム
5人それぞれのルートに、BEST、GOOD、BAD、3種類のエンドがあります。
途中の細かなバッドエンド(ゲームオーバー)も複数あります。
BAD専用のシナリオが章単位で存在し、ルートの途中から〈BEST&GOODルート〉と〈BADルート〉に分岐していくので、かなり読み応えがありました。
誰のルートでもBADエンドはかなり重い展開なのですが、キャラクターによってはGOODエンドでも「GOODとは…?」となるかもしれません(私はBESTエンドでも衝撃を受けることがありました)。
好感度+◯◯度(:キャラクターごとに名称の違うサブパラメータ) だけでなく、選択した行動でエンドが分岐することもあるので、“攻略”という点でも楽しめると思います!
「MSシステム」で別視点も追える
「M = meanwhile」「S = story」。「その一方で」という感じで、主人公目線で読んでいたストーリーをキャラクター視点で見ることができたり、メインストーリーの裏で起こっていることを覗き見れたりするシステムです。
公式サイトで画像付きで解説されているので、詳しく知りたい方は見てみてください。:MSシステム このシステムで見られるイベントはなんと150個以上もあるそうです。
このシステムがとても好きでした!
キャラクターの内面を見ることができて嬉しいのはもちろん、主人公がいない場所で起こっていることも臨場感たっぷりに知ることができます。
『ricordo』の追加要素
- 各キャラクターBESTエンド後のエピソード
- 各キャラクターBADエンド後のエピソード(攻略キャラクター視点のショートストーリー)
- FINALEエンド後のエピソード(ダンテ視点のショートストーリー)
- 15枚以上の新規イベントCG
本編エンドの“後日談”がたっぷり追加されました。
「BESTエンド後」は、甘さ多めで描かれる、続編『Episodio1926』がより楽しみになるようなお話です。「BADエンド後」は、本当にしんどさが強いです(特にあのルート)。
「FINALEエンド後」は、こちらも続編に繋がりそうな、1926年に起こる事件を予感させるようなお話です。
PS Vita版を遊んだことがある方へ
本編をクリアしていなくてもメニュー画面から始めることができるので、「追加エピソードを早く読みたい!」という方は、すぐに読み始めることが可能です。
おわりに
以上、長くなりましたが『ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-』の紹介記事でした。
この記事が、「遊んでみようか迷っている」という方の背中を少しでも押せるものになっていたら嬉しいです。
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました!