眩しい日差しを感じる夏、賑やかな声が聞こえる夏、どこか不思議な夏——。そんな“夏”を感じるおすすめの小説を紹介しています。
夏におすすめの小説
『星やどりの声』
星型の天窓がある喫茶店「星やどり」。
海沿いの町で、駅前の商店街から少し離れたところにあるビーフシチューとコーヒーが看板メニューのその喫茶店を営むのは、三男三女母ひとりの早坂家。
6人きょうだいそれぞれの章があり、子どもたちの目線で、亡き父への想いや家族に起こる変化が描かれています。
兄弟姉妹の会話の軽やかさが読んでいて心地よく、キラキラとした夏の空気のなかで、家族の繋がりに優しい気持ちをもらえるおすすめの1冊です。
『サマーウォーズ』
夏休みの映画といえばコレ!な『サマーウォーズ』。
ノベライズのこの本は、映画では描かれていない登場人物の心情など、細部の描写が盛りだくさんで、健二くんや夏希先輩、陣内家のみんなのことがもっと好きになるような“小説版”です。
映画が好きな方はもちろん、まだ見たことがないという方にもおすすめしたい1冊です。
『風の靴』
3人と1匹の、“家出”からはじまる、数日間の冒険小説。
サイテーがサイアクになった夏休み、主人公の海生は親友の田明とともに、大好きだったおじいちゃんの形見のヨットに乗って海に出る——。
ヨットを走らせる風の爽やかさと、おじいちゃんが海生に残したものの温かさが心に残る、おすすめの1冊です。
『宵山万華鏡』
京都祇園祭、宵山の一日を舞台にした連作短篇集。
宵山(よいやま)… 7月の京都で1か月にわたって行われる祇園祭。そのメインとなる山鉾巡行の、前夜祭のようなもの。
さまざまな登場人物の視点で「宵山」を覗いていき、ひとつの話を読むごとに「宵山の一日」の見え方が変化していきます。
登場人物たちに起こる出来事は、怖かったり、切なかったり、でもどこか温かさもあって…そんな多彩な“不思議”を楽しめる、おすすめの1冊です。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございます。
どれも筆者の好きな本、おすすめの小説です。気になる1冊があれば、手に取ってみてください。